【NQNニューヨーク=内山佑輔】5日のニューヨーク外国為替市場で円相場は3日続伸し、前日比40銭円高・ドル安の1ドル=119円00~10銭で取引を終えた。原油先物相場が下げたうえに米株式相場も方向感に欠け、運用リスクを回避する動きが続いた。
ニューヨーク原油先物相場が続落。米株式市場はダウ工業株30種平均が小反発する一方でナスダック総合株価指数が小幅に続落するなど、方向感に欠いた。市場心理がなかなか改善せず、低リスク通貨とされる円に買いが入った。
サウジアラビアなどが相次いでイランとの外交関係を断絶し、中東情勢の緊張が高まりつつあることも円買い・ドル売りにつながった。
円の高値は118円84銭、安値は119円27銭だった。
円は対ユーロで3日続伸し、前日比1円45銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=127円95銭~128円05銭で終えた。ドルに対して円が上昇し、ユーロに対しても円買いが優勢になった。一時は127円54銭まで上昇し、2015年4月21日以来約8カ月半ぶりの高値を付けた。
ユーロは対ドルで3日続落した。前日比0.0085ドル安い1ユーロ=1.0745~55ドルで終えた。欧州連合(EU)統計局が5日発表した2015年12月のユーロ圏の消費者物価指数(速報値)で、前年同月比の伸び率が市場予想を下回った。欧州中央銀行(ECB)が追加緩和する可能性が高まったとの見方からユーロ売りが優勢だった。
ユーロの安値は1.0711ドル、高値は1.0758ドルだった。