【ソウル=加藤宏一】韓国の気象庁は6日午前10時半ごろ、北朝鮮の核実験場がある咸鏡北道吉州郡付近で人工地震を感知したと明らかにした。地震の規模を示すマグニチュードは4.3で、核実験の可能性が高いとしている。核実験を実施したとすれば、2006年10月、09年5月、13年2月に次いで4回目。韓国青瓦台(大統領府)は午後0時からの緊急国家安全保障会議(NSC)常任委員会を招集した。
韓国気象庁は6日午前10時30分1秒、北朝鮮の実験場がある豊渓里(プンゲリ)付近で、自然の地震とは異なる地震波を感知した。同気象庁は「核実験の可能性が高く、分析を進めている」と述べた。ラヂオプレスによると、北朝鮮の朝鮮中央放送は北朝鮮時間の同日午後0時(日本時間午後0時半)から「特別重大報道」を流すと予告。内容は明らかにしていない。
韓国国防省は人工地震の感知を受け、午前11時10分、省幹部らで構成する「危機措置班」を招集し、情報の把握を急ぐ方針を明らかにした。また韓国外務省の当局者は「外相主催の会議を開き、状況を確認している」と明らかにした。
日本の気象庁は6日午前10時30分ごろ、北朝鮮付近を震源とする地震波を観測した。気象庁によると、通常の地震の波形と異なり、自然地震ではない可能性があるという。地震の規模はマグニチュード5.1、深さは0キロメートルとしている。