J1名古屋は9日、元日本代表のDF田中マルクス闘莉王(34)が退団すると発表した。関係者によると、代理人が8日、久米一正社長に契約を更新しないことを伝えた。新たな所属先は決まっていないという。闘莉王はクラブを通じて「ブラジルに帰ってゆっくり考える時間を持ち、私自身が変わらなければいけないという思いに達した」とコメントした。
ブラジル出身の闘莉王は、2003年に日本国籍を取得した。千葉・渋谷教育幕張高から広島、水戸、浦和を経て、10年シーズンに名古屋へ加入。守備の大黒柱として10年のリーグ制覇に貢献した。昨季も中心選手として活躍したが、年間9位に終わったチーム成績などを理由に大幅な年俸の減額を提示され、回答を保留していた。
日本代表では10年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会など43試合に出場して8得点。J1のリーグ戦では通算388試合に出場して75得点を挙げている。06年にはJリーグの最優秀選手賞を受賞した。〔共同〕