石井啓一国土交通相は19日の閣議後の記者会見で、2016年の訪日外国人数について「2000万人を超えることが期待されるものの、15年ほどの急激な増加が続くとは考えにくい。伸びは穏やかになるのではないか」との見方を示した。「中国経済の不透明感が増している」と語り、中国や東南アジア諸国の経済動向が不安定だと指摘。訪日客数や外国人消費の影響を注視する必要があるとした。
日本政府観光局のこの日の発表によると、15年の訪日客数は前年比47%増の1974万人と、14年から600万人以上増えた。石井国交相は、政府が当初20年時点での到達を目指していた「2000万人の目標達成が十分視野に入ってきた」と指摘。宿泊施設の不足といった課題に対応するため、3月末までに新たな方針を示すと改めて説明した。〔日経QUICKニュース(NQN)〕