法務省入国管理局は23日付で2015年の難民認定者数を発表した。日本に難民認定を申請した外国人は前年比で5割増え7586人と5年連続で過去最多となった。東南アジアや南アジア各国の出身者が多数を占めた。申請の処理の加速に力を入れた結果、15年中に難民認定したのは27人で前年の11人から16人増加した。
難民申請者の国籍はネパールが最多の1768人。インドネシアは969人と前年の17人から大幅に増加した。14年に同国民に対し、ビザの発給要件を緩和し、入国者が増えたためとみられる。トルコ(926人)やミャンマー(808人)も多かった。
一方、認定者はアフガニスタンやシリアなど中東出身者が多かった。シリアについては内戦が勃発した11年以降の5年間で合計65人の難民申請があり、6人を認定したほか、51人について人道上の配慮による在留を認めた。自ら申請を取り下げ、出国した人以外は全員の在留を認めた形だ。シリア難民が欧州に流入するなか、日本での申請件数は低位にとどまっている。