【ヤンゴン=松井基一】ミャンマー最大都市ヤンゴン郊外で計画されているハンタワディ国際空港の新設について、日揮とシンガポール・チャンギ空港グループなどの企業連合は30日、現地政府と受注の準備段階である基本契約を締結した。同日、ヤンゴンでの記念式典に参加した日揮の川名浩一社長は「東南アジア諸国連合(ASEAN)の経済統合などで、新空港の戦略的重要性は増す」と強調した。
同空港はヤンゴン北東80キロメートルに位置。供用開始は2022年の予定で当初の受け入れ能力は年1200万人。ミャンマーは民主化後の経済成長で海外からの訪問者が急増しており、既存のヤンゴン国際空港が手狭になっていた。政府は13年までに官民パートナーシップ(PPP)方式で新空港を整備する方針を固め、14年10月、日揮連合が優先交渉権を取得した。
総事業費は1千億円超との試算もあり、日本の政府開発援助(ODA)の供与も検討される。今後、日揮は建設計画の詳細を詰め、早期の本契約締結を目指す。