子供を乗せた大人用の自転車が転倒し、子供がけがをする事故の情報が多く寄せられているとして、消費者庁が春の全国交通安全運動に合わせて注意を呼び掛けている。
幼児が顔面を骨折した痛ましい事故もあり、「乗せる時は必ずヘルメットを着用させて」としている。走行中だけでなく、停車中に目を離して転倒するケースも多く、注意が必要だ。
消費者庁は医療機関などから事故情報を収集した。例えば、母親が荷物を下ろそうと一瞬目を離した隙に自転車が転倒し、前部の幼児座席に乗せていた1歳児が顔の骨を折って入院した。
1歳児を前部に乗せた状態で自転車のスタンドを立てて、保護者が一瞬手を離した隙に、年上の別の子供が後部の座席によじ登って転倒した。1歳児はヘルメットを着用しておらず頭を強打し、3日間入院した事故もあった。
国民生活センターも、子供の乗り降りの際は傾かないよう、ハンドルが真っすぐ前を向いているのを確認し、スタンドをロックするよう促している。子供を乗せた時は重さが増すため、確実に支えられるよう両手で自転車を操作することも求めている。〔共同〕