国連児童基金(ユニセフ)は12日、イスラム過激派「ボコ・ハラム」がテロ活動を続けるナイジェリアやその周辺国で、子どもを使った「自爆テロ」が急増していると発表した。関与させられたとみられる子どもは2014年は4人だったが、15年には44人に。75%が女の子だったという。
ユニセフはナイジェリアのほか、カメルーン、チャド、ニジェールのテロを集計した。自爆テロ全体の件数も、14年の32件から15年は151件に増加した。
ボコ・ハラムは、村々を襲って子どもや女性を誘拐し、爆弾を巻き付けて市場などに誘導し、「自爆テロ」を強要するなどといった残虐な手口を使っている。ユニセフは「子どもたちは犯罪者ではなく、被害者だ」と訴えている。
統計は、ナイジェリア北東部チボックで学校が襲われ、女子生徒200人以上が誘拐されてから14日で2年を迎えるのを前に発表した。女子生徒たちは今も解放されていない。(ヨハネスブルク=三浦英之)