熊本地震の主な被害
複数の住宅が土砂災害に巻き込まれた熊本県南阿蘇村河陽(かわよう)の高野台地区では20日、自衛隊などの捜索隊が前夜から夜通しで安否不明者の捜索を続けた。この日は新たに男性1人が見つかり、県警が死亡を確認。同地区の前田友光さん(65)と判明した。死者は計48人、村内の安否不明者は2人となった。
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高野台地区では住宅4棟に土砂が流れ込み、2棟が半壊。自衛隊によると、前田さんは20日午前9時過ぎに土砂の中から見つかった。高野台地区では前田さんを含む4人が死亡し、男性とみられる1人の安否が分かっていない。ほかに安否不明とされていた1人は「居住実態がなかった」として、村が捜索対象から除いた。
自衛隊は24時間態勢で捜索を続けるが、21日の県内は激しい雨が降るとみられており、状況を見ながら捜索の可否を判断する。
一方、県警は南阿蘇村長野の「ログ山荘火の鳥」付近で19日に見つかった女性について、香川県東かがわ市の鳥居洋子さん(37)と確認した。すでに死亡が確認された夫敬規(たかのり)さん(42)とともに旅行で訪れていたという。また、高野台地区で見つかった2人を同地区の葛城勲さん(75)と妻洋子さん(72)と確認した。また、16日に熊本県八代市松崎町であったアパート火災で死亡した女性は小田住江さん(78)と分かった。
このほか、同村の阿蘇大橋付近で同県阿蘇市の熊本学園大4年、大和晃(やまとひかる)さん(22)が車で通行中に土砂に巻き込まれた可能性がある。