独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス規制逃れの問題をめぐり、ロイター通信は20日、同社が不正車を買い戻すことで米国の環境当局と大筋で合意したと伝えた。21日にも公表されるという。
報道によると、買い戻しの対象車は排気量2リットルの不正ディーゼル車で、計50万台程度になる見込み。同じく不正が明らかになった排気量3リットルの車は買い取りの対象に含まれない。昨年9月の不正発覚前の車の評価額で買い取り、保有者には補償金の支払いが検討されているという。
米国内での不正車リコール(回収・無償修理)をめぐっては、VWが昨年提出した計画を米当局が「内容が不十分」だとして練り直しを求め、不正発覚から半年以上が経っても進展はみられていない。欧州ではすでにリコールが始まっている。
報道の内容について、VWの米国広報担当者は朝日新聞の取材に対し、「コメントすることはない」と回答した。(ニューヨーク=畑中徹)