岡田里香さんの遺体が見つかったトランクルーム=2014年5月、東京都八王子市
2014年5月に、大阪市西成区の准看護師岡田里香さん(当時29)の遺体が東京都八王子市のトランクルームから見つかった事件で、中国に拘束されていた日系ブラジル人の女(32)=強盗殺人などの容疑で逮捕状=が25日、日本に引き渡される見通しとなった。捜査関係者が明らかにした。府警は詐欺容疑などで逮捕した後、本格捜査に入る。
中国の最高裁、容疑者の引き渡し決定 准看護師遺棄事件
女と岡田さんは西成区内の小中学校で同級生だった。府警の捜査員は25日午後、中国・上海で引き渡しを受け、機内で直ちに、14年春に岡田さんのクレジットカードを不正に使った詐欺容疑などで逮捕する方針だ。関西空港に到着後、大阪市内の府警本部に移送する。
捜査1課によると、西成区の岡田さん宅には血痕が残っていた。遺体には刺し傷などが数十カ所あり、宅配便で八王子市へ運ばれたとみられる。女は岡田さんになりすましてパスポートを取った疑いがあり、遺体発見前の14年5月3日に友人が住む上海へ渡航。出国から3週間後、上海の日本総領事館に出頭し、不法入国の疑いで中国当局に拘束されていた。
府警は女について14年5月に旅券法違反、同6月に死体遺棄や詐欺などの容疑で逮捕状を取った。16年6月には、岡田さんを殺害し、クレジットカードなどを奪った強盗殺人容疑でも逮捕状を取得していた。