様々なテーマを特集するビッグイシュー日本版
ホームレスの人たちが路上で販売し、売り上げの一部が収入になる雑誌「ビッグイシュー日本版」の名古屋での販売が15日で10年を迎えた。ホームレスの人たちに仕事をつくってきたが、支援する市民ボランティアは減り、販売冊数は落ち込んでいる。23日、理解と支援を呼びかける記念イベントがある。
「こんにちはー。いかがですかー」。15日、名古屋市千種区の今池ガスビル前で、販売員IDを身につけた新人販売員のコウさん(45)が最新号を掲げて呼びかけていた。
これまで20年以上、飲食店などで働き、3月末に大阪から名古屋に来た。今は金山駅周辺で野宿をし、朝昼はカップラーメン、夜は支援団体の炊き出しで空腹をしのぐ。家がないので仕事が見つけられず、販売員に。「まずは仕事を探すため、アパートを借りられるよう頑張ります」。定価350円のうち180円が販売員の収入になる。