■オリックス・平野佳寿投手
(24日、オリックス4―3ロッテ)
この日も三塁に走者がいた。それでも、球を沈めることに迷いはない。1点リードの九回2死三塁、オリックスの平野が2ボール2ストライクから選んだのは、フォーク。「僕の一つの武器。疑わずに投げた」
角中を左飛に打ち取り、通算100セーブに到達。右拳を強く握った。
前日、同点の九回1死三塁で投じた落ちる変化球が、地面をたたいた。暴投でサヨナラ負け。「台無しにした」。この日は先頭を四球で歩かせ、「一番やってはいけない入り方」。嫌な流れは感じたが、仕留め方は変えなかった。
2010年から救援に転向。「先発で結果が出ず、中継ぎで必死にやってきた」。32歳はそうやって、127ホールドと100セーブを積み重ねてきた。ともに3桁を記録したのは、阪神の藤川と日本ハムの武田久だけ。「偉大な投手に近づけて、うれしい」
次の目標は? 「セーブを目指しているわけじゃない。1人ずつ抑えていくだけ。それが勝利につながっていく」。守護神の心得を再確認する節目となった。(小俣勇貴)
○福良監督(オ) 七回を投げきれなかった先発の西に、「ちょっと守りに入ったかな。それまでよかったんだけど」。
○西(オ) 七回途中3失点、4四球と苦しみながらも2勝目。「無駄な四球を出さないように修正しないと」
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▼平野(オ)が通算100セーブ 24日のロッテ戦(QVC)で達成。プロ27人目。初セーブは2010年7月28日の日本ハム戦(スカイマーク)。
▼吉田正(オ)が腰痛で抹消 新人の吉田正尚外野手が24日、腰痛のため出場選手登録から外れた。前日のロッテ4回戦で痛みを訴え、四回の守備から交代していた。今季は21試合出場で打率2割6分3厘、4打点だった。