■茂木敏充・自民党選挙対策委員長
衆院北海道5区補選で、野党統一候補は12万3千票をとった。2014年の衆院選では当時の民主、共産の候補をあわせた票は12万6千票で、今回は下回る形になっている。14年時、自民と民・共あわせた票の差は5千票だったが、今回は1万2千票に離れている。そういった意味では、(野党統一候補が)なかなか善戦したとか、野党協力が前に進んだということはちょっと言いにくいのではないか。
野党側はおそらく浮動票狙いという作戦をとったと思うが、候補者が無所属ということもあって当選したらどこの政党で活動できるかはっきり言えなかった。民進と共産は裏にまわって支援をするという形で、最終日でようやく一緒に街頭演説に立った。やはり中途半端だったのではないか。
野党共闘はけっこうだが、消費税はどうですかというと、民主党時代に消費税引き上げを決めたが、共産党は反対していた。原発もそうだ。政策的にはどうなのかとなると極めて分かりにくい。当選したらどこの政党、会派で活動するのか。今は言えないということでは、有権者は貴重な1票を入れられないのではないか。
支援する野党がもう少し真摯(しんし)に政策について議論して、合意できることをたくさんつくっていかないと。たぶんこのままいったら参院選前の各党政策論争で惨憺(さんたん)たる結果になりますよ。公務員改革、地方分権、消費税。政策は逆。惨憺たる結果になりますよ。(25日夜、BS番組で)