米ホワイトハウスのアーネスト大統領報道官は2日、オバマ大統領が今月下旬の主要7カ国(G7)首脳会議(伊勢志摩サミット)の際に被爆地・広島を訪問するかについて「日本を訪問した際の大統領の日程はまだ固まっていない」と述べた。一方で、原爆投下について日本に謝罪すべきかどうかについては、否定的な認識を示した。
アーネスト報道官は記者会見で、広島訪問の可能性について「現段階では排除できない」と、政権内でケネディ駐日大使らと検討を続けていることを明らかにしつつ、「(日本での)日程はまだ固まっていない」と述べるにとどめた。報道官は「大統領が日本を訪問する際はいつでも(広島訪問を)検討してきた」とも強調。広島に行くかどうか決定した際には「どうしてそのような決断に至ったのか、理由を説明したい」と話した。
オバマ氏が広島を訪問すれば、米国の現職大統領として初めてだが、オバマ政権は広島訪問は実現可能との見方を固めている。米国内では原爆投下が戦争終結を早め、米国民の命を救ったと正当化する見方も根強いが、ケリー国務長官が先月広島を訪れた後、米有力紙では広島訪問を後押しする論調が大勢だ。