燃費試験データ不正操作問題で国土交通省に向かう三菱自動車の益子修会長(右)と相川哲郎社長=11日午後4時28分、東京・霞が関の国土交通省前、恵原弘太郎撮影
三菱自動車は11日、燃費偽装問題について、必要な走行データの測定を怠って机上での算出で済ませていた車が、すでに発表している軽自動車「ekワゴン」など4車種以外にもあった可能性があるとの調査結果をまとめ、国土交通省に報告した。
三菱自、燃費偽装「上層部ぐるみ」否定 現場判断と説明
違法測定、ほぼ全車種 三菱自の燃費データ
三菱自動車の燃費偽装問題
販売中のほかの9車種や、すでに販売を終えた車種でも、「正しく走行抵抗を算出していなかった」可能性があるという。小型SUV「RVR」などの車種は「机上計算により算出したものがあることが疑われる」とした。
益子修会長兼CEO(最高経営責任者)らが記者会見して説明した。販売中の9車種については、国に提出していた燃費と、正しく計測し直した燃費の差は小さかったという。このため燃費性能の訂正は不要で、生産・販売は続ける考えも示した。
燃費を偽装していた軽4車種について測定し直した結果、実際の燃費からのかさ上げ幅が「5~15%程度」だったことも明らかにした。これまでは「5~10%程度」と説明していた。