鴻海精密工業副総裁の戴正呉氏
台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業による買収が決まっているシャープが、鴻海の戴正呉副総裁を次期社長に迎える方向で調整していることが12日、わかった。6月下旬以降に鴻海が予定する出資を終えた後に就く見通し。高橋興三社長は退任し、業績悪化の責任を示す。
シャープ買収
シャープは12日午後、2016年3月期決算を発表する。純損益は3千億円前後の赤字となる見込みで、2期連続で2千億円を超える巨額の赤字を計上する。新経営陣は決算と合わせて発表する予定だ。戴氏は鴻海のナンバー2で、郭台銘会長の信頼が厚い側近の一人。日本語も堪能だ。
シャープは、中国の家電大手ハイアールグループの「アクア」前社長、伊藤嘉明氏(46)ら外部人材の社長起用も検討していた。