沖縄県うるま市の女性会社員(20)が遺体で見つかった事件で、死体遺棄容疑で県警に逮捕された元米海兵隊員で米軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者(32)=同県与那原町=が取り調べに対し、黙秘に転じたことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は、遺棄に使われたとされるスーツケースなどの物的証拠の収集に全力を挙げている。
捜査関係者によると、シンザト容疑者は16日の任意の事情聴取では関与を否認したが、19日の再聴取で一転、「女性の遺体を雑木林に置いた」などと説明した。供述通り、同県恩納村の雑木林で遺体が見つかり、県警は同日、死体遺棄容疑で逮捕した。
シンザト容疑者は、「狙う女性を2~3時間探し、見つけた女性を背後から棒で殴って襲った」「強姦(ごうかん)し、刃物で刺して殺した」とも供述。遺棄の方法については、遺体をスーツケースに入れて乗用車で運び、雑木林に置く際にケースから出した、などと具体的に説明したという。
だが、那覇地検に送検された20日から、取り調べに黙秘するようになったという。スーツケースと凶器の刃物については黙秘の前に「捨てた」と供述したが、見つかっていない。女性のスマートフォンや自宅の鍵も見つかっておらず、県警は女性が襲われたとみられる自宅周辺などで調べを進めている。