ロンドンで14日、息子とテニスの試合を観戦するデービッド・ベッカム氏=ロイター
欧州連合(EU)離脱を問う英国の国民投票について、サッカーの元イングランド代表デービッド・ベッカムさんが21日、「我々は今、強く結びついた世界に生きている。子どもや孫の世代のために一緒に問題に取り組むべきだ」との声明を出し、EU残留支持を表明した。
声明では、かつて所属したクラブ、マンチェスター・ユナイテッドに言及。国内選手を中心にしながらも、欧州の他の国の選手の活躍があったからこそ、「よりよいチームになり、成功できた」と述べた。また移籍してマドリードやミラノ、パリに住んだことで、「ユニークで刺激的な文化や人を経験できた」と語り、欧州が結びつくことの意義を強調した。
また「ハリー・ポッター」シリーズの著者として知られる英作家のJ・K・ローリングさんも20日、自身のブログで、離脱派の一部が欧州の分断を進めようとしていると批判したうえで「投票の瞬間は、我々は読者ではなく、作者にならなければならない。ハッピーエンドだろうとなかろうと」と投票を訴えた。
こうした有名人の「残留支持」表明に対し、離脱派からは「残留支持はお金持ちの人たちばかりだ。残留と離脱の違いは、階級の闘いになっている」と批判の声が上がっている。(ロンドン=高久潤)