1番打者として活躍した大阪桐蔭の藤原恭大
■しまっていこー 大阪桐蔭
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【動画】大阪桐蔭、1年生が活躍
1番センター藤原君――。1年生の名前が11日、北谷公園野球場に響いた。沖縄県高校野球連盟による招待試合の第2試合。大阪桐蔭は豊見城との一戦で、右投げ左打ちのルーキーを先発メンバーに抜擢(ばってき)した。藤原恭大(きょうた)だ。
いきなり見せ場がやってきた。一回裏、1ボールからの2球目、内角寄りの直球を強振する。プロ野球、ソフトバンク・柳田ばりの豪快なフォロースルーから放たれた打球は、右中間席へと飛び込んだ。
先頭打者本塁打。
「手応えは、はい、ありました。本塁打は、気持ちいいですね」
試合後、取材に対する受け答えも初々しい。
三回は敵失で出塁し、先輩たちの連打で俊足を飛ばして2点目の生還。四回には左中間へタイムリー二塁打も放った。「本塁打が内角球だったので、外角中心で攻めてくると思った」。野球に関しては、なかなかしたたかだ。
兵庫県尼崎市出身。中学硬式野球の強豪、枚方ボーイズで中心選手として活躍した。身長180センチ、体重77キロ。西谷監督も「思い切りがいい。今のうちの打線に欠けるものを持っている」と期待を寄せる。
この沖縄遠征には内野手の中川卓也、投手の根尾昂(あきら)も加えた1年生3人が参加した。根尾も第2試合の七回から登板予定だったが、六回途中に雨が強くなり、ノーゲームに。早くも入学後3本塁打目という藤原の先頭打者本塁打も、「幻の一発」になってしまった。
「同級生にすごいライバルたちがいるので競い合える。桐蔭で日々成長しているという実感があります」
夏の大阪大会で1年生がメンバー入りする可能性も十分にありそうだ。(編集委員・安藤嘉浩)