ヒッチンズ駐日英国大使が１日、東京都内の日本記者クラブで会見した。英国や欧州にとって日本は重要な投資国だと強調。国民投票の結果に基づいて欧州連合（ＥＵ）と離脱交渉を進めるにあたり、日本に「自らの影響力を過小評価せず、日本企業や政府は交渉に何を望むのか、英国や欧州各国に声高に述べてほしい」と求めた。

特集：イギリス、ＥＵ離脱へ

ＥＵ離脱の決定が経済に与える影響については、「マイナスの影響はある」と認めつつ、対英投資をする日本企業に昨年実施した調査結果を披露。「なぜ投資したのか１５の理由を挙げてもらったが、『英国がＥＵに入っているから』という理由は１０位。１～９位はＥＵと全然関係なかった」と話し、「当初困難な時期はあるが、十分乗り切っていける自信がある」とした。

英国が国民投票の結果に反してＥＵ離脱の手続きをしないのではないかとの見方については、「その確率はとても低い。２大政党がともに国民の意思を尊重すると述べており、心変わりすることはないだろう」と否定した。