ロンドンで1日、英保守党党首選への立候補を表明後、会見するマイケル・ゴブ司法相=ロイター
欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国で、辞任するキャメロン首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選に立候補したマイケル・ゴブ司法相(48)が1日、ロンドンで会見し、「国民投票で人々が求めた変化を起こす」と決意を語った。
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ゴブ氏は、EU離脱を確実に実現して、EU法の国内法に対する優越や、域内からの移民流入を可能にしているEU原則「人の移動の自由」を終わらせると公約。国営医療制度の国民保健サービス(NHS)など国内課題に優先的に予算を振り向けると主張した。また首相になった場合、原則2年の離脱手続きを開始させるEUの基本条約「リスボン条約」50条に基づく英国からEUへの「離脱通知」は年内に行わない考えを示した。
保守党は下院の過半数議席を占めており、次期党首が次の首相に選ばれる。ゴブ氏はこれまで「私より才覚がある人は大勢いる」などと首相職への野心を繰り返し否定。離脱派をともに牽引(けんいん)したボリス・ジョンソン前ロンドン市長(52)を支援する構えを見せていたが、立候補が締め切られる6月30日の朝になって突然、「(ジョンソン氏には)適性がないとの結論に達した」として自ら出馬を表明した。
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