アーセナルのマフラーを手にポーズをとる広島の浅野=増田啓佑撮影
サッカーのイングランド1部アーセナルに完全移籍するJ1広島のFW浅野拓磨(21)が4日、広島市内で記者会見を開き、「自分の特徴であるスピードや、がむしゃらさを発揮したい」と決意を語った。リオデジャネイロ五輪を控え、広島では17日の本拠での横浜マ戦まで残り3試合を戦う。
浅野はアーセナルを選んだ理由を「直感で行きたいと思った。より高みを目指すために自分の中で単純に一番いいチーム」と語った。アーセナルは1886年創設でリーグ優勝13度を誇る名門。かつて名古屋を指揮したベンゲル監督が率いる欧州有数のビッグクラブだ。稲本(J2札幌)、宮市(独2部ザンクトパウリ)らも所属した。
ただ、英国での労働許可が下りなければ、他国へレンタル移籍させられる可能性もある。ベンゲル監督は「拓磨は将来性がある。数年かけて育てていく」とクラブの公式ホームページでコメント。浅野自身も「1年目からチャレンジしたい。でも、どのチームでも目の前のことに100%でがんばっていければいい」とクラブの方針を受け入れる。
三重で育ち、四日市中央工高から入団して4年目。7人きょうだいの大家族で、日頃から「親孝行」を口にする三男が世界に飛び出す。50メートル5秒9の俊足を武器に、「日本のエースになりたいという気持ちは強い。国内で取れなかった2桁ゴールを目標にしたい」。待ち望んでいた海外での飛躍を誓った。