遺体が埋められた可能性がある山中を捜索する捜査員ら=6日午後、埼玉県ときがわ町、朝日新聞社ヘリから、川村直子撮影
前橋市のスナック銃乱射事件で死刑判決が確定した矢野治死刑囚(67)が、別に2件の殺人事件への関与を告白している問題で、警視庁は6日、このうち1件の遺体遺棄現場とされる埼玉県内の山中を捜索した。遺体は見つからず、7日も引き続き捜索する。
捜索したのは、埼玉県ときがわ町の山中。林道脇の斜面を掘り起こしたが、遺体や衣類などの痕跡は見つからなかったという。
捜査関係者によると、元暴力団組長の矢野死刑囚は2014年3月の死刑判決確定後、2件の殺人事件に関与したとする文書を警視庁に送付。6日に捜索したのは、そのうちの1件で、1998年ごろ、金銭トラブルになった当時40代の男性の首を絞めて殺害し、知人の男ら2人に遺体の遺棄を依頼した、というもの。警視庁は、遺棄に関わったとされる2人から話を聴き、ときがわ町の現場を特定したという。
殺害されたとされる男性は、東京都内で不動産会社を経営。97年に現職参院議員が逮捕された「オレンジ共済組合事件」に絡んで国会で証人喚問を受け、98年から行方不明になっている。
別の1件については、同庁が4…