米ミネソタ州で7日、交際相手の黒人男性が警察官に射殺された様子を語るダイヤモンド・レイノルズさん(中央)=ロイター
米ミネソタ州ファルコンハイツで6日、乗用車に乗った黒人男性が警官に止められ、射殺される事件が起きた。助手席に乗っていた交際相手の女性が直後から、ネットで車内の様子や警官の対応を中継したことから警察への批判が高まり、米司法省も捜査に協力を始めた。女性のフェイスブックのページにある動画は7日夕(日本時間8日午前)までに、約400万回視聴されている。
米国では、5日にもルイジアナ州で警察が黒人男性を地面に押さえつけながら撃ち殺す様子が撮影され、司法省が捜査を始めたばかり。抗議活動が現場周辺だけでなく、全米に広がっている。ニューヨークでは中心部のタイムズスクエアに大勢の若者が集まり、道路を占拠。警官隊に向かって「ブラック・ライブス・マター(黒人の命は大切)」「正義なくして平和なし」などと連呼した。
オバマ大統領は7日、二つの事件について「すべての米国人が懸念を覚えるべきだ」という声明を発表。「孤立した出来事でないことは明らかだ」と述べたうえで、米国の刑事司法システムの中で人種によって異なる結果が生じていることの表れで、改革が必要だと訴えた。
AP通信によると、ミネソタの事件で亡くなったのはフィランド・カスティールさん(32)。警察は詳しい状況を発表していないが、助手席にいたダイヤモンド・レイノルズさんによると、テールランプが壊れていることから乗用車を止められた。免許証の提示を求められたカスティールさんがポケットから財布を取り出そうとした際、「許可を受けて銃を持っている」と説明した後、複数回撃たれたという。レイノルズさんが中継した動画では、銃を持った警官が乗用車の窓越しに声を震わせながら「手を伸ばすなと言ったのに。手を上げろと言ったのに」と語っている様子が分かる。レイノルズさんによると警官は中国系だった。
レイノルズさんはその後、警官…