週1回、子ども食堂に空き店舗を貸す小林正義さん。車の往来が多いため、子どもの見守りもしている=兵庫県尼崎市
無料か安価で地域の子どもらに食事を出す「子ども食堂」。公的施設が使われる場合が多いが、個人で場所を提供する動きも相次ぐ。調理のほか、いろいろな形で協力する人たちを紹介します。
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■定休日活用や市営住宅でも
岐阜県可児(かに)市の「可児子ども食堂」が月1回開かれる場所は、喫茶店「フィフティシンス」だ。店主の水野新治さん(65)が「寄付のお金はないけれど、腕で社会貢献できる」と、定休日の日曜を使い、5月に始めた。
地元の調理師協会の副会長も務める。昨年テレビで子ども食堂を知り、プロが作るごちそうを食べさせたいと思った。食堂の日には、水野さんの料理教室の生徒や仲間らが手伝う。ほかに子ども食堂を開いてくれる店はないか、協会で声をかけている。「月1回開催でも場所が増えれば、子どもが行く機会が増える」
東京都杉並区の「まんぷくこども食堂」は居酒屋「風神亭」で開く。店は深夜1時までで基本的に無休。食堂は第3日曜の昼、午後4時の開店までの時間を使う。店の仕込みは前日に多くを済ませ、子ども食堂では辛くないカレーなど子どもの口にあう料理を工夫する。
「月1回ペースで気負わず無理…