高橋光成選手
■埼玉西武ライオンズ 高橋光成投手
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甲子園を目指す夏が、今年もやってきた。「聖地」のマウンドで全国の頂点に立ち、いまは埼玉西武ライオンズで活躍する高橋光成投手(19)。高校時代の思い出や、球児へのメッセージを聞いた。
――野球との出会いは
小学1年生のときです。初心者の父と一緒に始めました。当時はプロは考えていなかった。今でも帰ったらキャッチボールをしています。変化球とか投げるとだいぶ捕れなくなっているので、自分もレベルアップしていることが分かる。
――高校2年生でエースとして活躍、全国制覇
2年生だから気楽に投げられました。試合前は全部完全試合できるんじゃないかというイメージはしていました。高校野球と言ったら甲子園。お客さんの数、熱気、やっぱり地方大会では味わえない感じでしたね。試合はあまり覚えていません。一生懸命やっていたら、過ぎ去っていった感じ。優勝が決まったときは素直にうれしかった。
――3年生の夏は
3年生のときの気持ちの方が強かったです。秋はダメ、春もケガして、迷惑をかけた。群馬大会で健大高崎に敗北。ケガもなくやっていたら、もう少しいい結果で終われたのかな。悔いの残る3年生だったかな。
――地方大会での一番の思い出は
本塁打を打ったこと。2年生の決勝で。投げることじゃないですね(笑)。
――今も心に残っている言葉は
引退した先輩から「高校野球は終わるのが早いよ」と言われていたけど、当時は理解できなくて。きつい練習をしている高校生には響かないと思うけど、もっと悔いなく楽しくやっていれば良かったな、と後悔しています。
――高校時代、一番つらかったことは
3年生の春、練習でバントを失敗して指を骨折。体は元気なんですけど、試合に出られなかった。その後はケガだけはしないようにしています。ケガの前は練習終わった! 休みたい! どっか行きたい! という気持ちしかなく、体のケアはやっていなかった。高校生は絶対にやった方がいい。いま本当に思います。
――球児にメッセージを
3年生にとっては、最後の高校野球。出て活躍しなきゃいけない人も、出られない子もいると思うんですけど、高校野球に関われるのはその一瞬しかない。悔いなく楽しんで、全力でやり切ってもらいたいです。(構成=小笠原一樹)
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たかはし・こうな 1997年2月、群馬県沼田市出身。2013年の第95回記念大会では前橋育英の2年生エースとして、同校を全国選手権初出場、初優勝に導いた。15年にドラフト1位で埼玉西武ライオンズに入団。プロ1年目で8月に1軍デビューすると、月間4勝を挙げて史上最年少の月間MVPを獲得した。188センチ、90キロ。背番号17。右投げ右打ち。