公式戦デビューを果たした大阪桐蔭の1年生、藤原。五回には右翼線への2点二塁打を放った=舞洲、内田光撮影
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「桐蔭のユニホームを着てプレーするのが目標だった。一つかなってうれしい」。大阪桐蔭の1年生、藤原恭大が、17日の大阪大会初戦で先発デビューを果たし、2安打2打点の活躍で勝利に貢献した。
舞洲球場であった東との2回戦。左打者の藤原は7番中堅で名を連ねた。先発出場を告げられたのは試合前だ。練習試合で先発は経験済み。3本のホームランも放ったが「公式戦でスタメンと思っていなかった。意外でした。緊張しました」。
一回。早速まわってきた初打席は2死二塁から直球を見逃し三振。だが、「ここから切り替えた」。三回は右前安打、五回は1死二、三塁でカーブを右翼線にきれいに打ち返して2点をたたき出した。チームはこの回、打者12人の猛攻で7点を挙げて13―2でコールド勝ちした。
藤原の2本の安打はいずれも2球目のファーストストライクを仕留めたもの。「監督からがむしゃらにいけと言われた。先輩からも三振して当たり前。結果を気にせず振っていけと。その思いで打席に入りました」。狙い通りの出来をうれしそうに語った。
大阪府豊中市出身。2学年上の兄の影響で小学1年生で野球を始めた。その兄・海成は、2日前の大阪大会初戦で敗れ、休部となったPL学園の外野手だ。「お兄ちゃんからは練習の大切さを学んだ。お兄ちゃんの分までがんばりたい」と夏にかける思いは強い。
入学から3カ月。背も体重も少し増えて180センチ、78キロになった。「洗濯も自分でするし、練習も毎日ある。中学の時と違う。めっちゃ成長しています」
はきはきと語る藤原について、西谷監督は「1年生のフレッシュさ、思い切りの良さを出してくれればと起用した。初めてにして、よくやってくれた」と目を細めた。次戦は21日の予定。春の近畿地区大会府予選3位の関大北陽と対戦する。(藤田絢子)