1990年に大阪で開かれた国際花と緑の博覧会(花の万博)を記念したコスモス国際賞の第24回受賞者に、東京大学名誉教授で、兵庫県立人と自然の博物館長などを務めた岩槻邦男さん(82)が選ばれた。同博覧会記念協会が20日、発表した。
岩槻さんの専門は植物分類学。シダをはじめとする植物で、外見的な特徴に着目する形態学などの伝統的手法に加え、DNA解析などの分子生物学的な技術も採り入れ、植物分類系統学の発展や、生物多様性研究の推進に貢献した。植物園が果たす役割の重要さを訴え、国際植物園連合の会長を務めた時には、アジアの植物園の協力関係を構築するなど、野生植物の保全でも成果を上げた。