欧州中央銀行(ECB)は21日の理事会で、金融政策の現状維持を決めた。政策金利を過去最低の年0%に、民間銀行が余った資金をECBに預けるときに適用する金利をマイナス0・40%にそれぞれ据え置いた。量的緩和の規模も維持した。英国の欧州連合(EU)からの離脱決定で欧州の景気が悪化するリスクがあり、今後の物価や経済などへの影響を見極めて対応を検討する。
ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、ユーロ圏の金融市場は離脱決定後の混乱をいったん乗り切ったとの見方を示す一方、「ユーロ圏の成長見通しが下ぶれするリスクがある」とも指摘。ただ、いまのところは「行動を取るだけの情報がない」とし、9月に公表する経済見通しで離脱決定の影響を精査したうえ、必要なら追加緩和などの行動を取る方針を示した。
ECBは3月に追加緩和策を決…