米国の中央銀行である米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)は27日、5会合連続で追加利上げを見送った。ただ、声明では「先行きのリスクは減った」として、次回の9月会合以降の利上げの余地を残した。
声明では、米国経済は「緩やかに拡大している」として、「上向いたようにみえる」とした前回6月から景気判断を引き上げた。前回「減速した」とした雇用環境も、6月の雇用統計が急回復したことを受け「強まった」と上方修正した。利上げ見送りは、投票権のある10人のうち9人が賛成、1人が反対した。
前回の6月会合は、英国の欧州連合(EU)の離脱を問う住民投票前におこなわれ、結果を見極めるために利上げを見送った。離脱決定直後の金融市場の混乱がひとまず落ち着き、最近の指標が改善していることから、「経済の先行きの短期的なリスクは減った」との文言を加えた。ただ、「年2%」の目標を下回る物価上昇率や、英国のEU離脱決定による不透明感が残る世界経済の動向については「引き続き注視する」との文言を残した。
FRBは6月時点で「年2回」…