どうなる米国の金融政策
米国の中央銀行、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を決める連邦公開市場委員会(FOMC)は27日、追加利上げの見送りを決めた。ただ、英国の欧州連合(EU)離脱決定後の金融市場の混乱が落ち着いたことなどから、「短期的なリスクは減った」として、次回9月会合での利上げに余地を残した。
FRBは昨年12月、景気が着実に改善しているとして、約9年半ぶりの利上げに踏み切り、当初は「年4回」の利上げを想定していた。だが、雇用の急減速や英国のEU離脱決定などを受け、今回で5会合連続の利上げ見送りとなった。
FRBは今回の声明で、米国経済は「緩やかに拡大している」として、前回6月会合から景気判断を引き上げた。5月に急減速した雇用統計が6月に大きく改善したことを受け、雇用の判断も引き上げた。個人消費などの経済指標が良くなっており、米国の株価は最高値圏で推移している。こうした状況から、利上げに向けたハードルが下がっているとの認識を示した。
ただ、すんなり利上げに進むと…