コパカバーナビーチの沖合では、艦艇が警戒にあたっていた=ブラジル・リオデジャネイロ、西畑志朗撮影
ビーチに設置された五輪マークの前では、多くの観光客が記念撮影を楽しんでいる。リオデジャネイロの観光地区コパカバーナ。五輪マークや黄色いマスコット「ビニシウス」をあしらった看板も掲げられ、開催地はようやく五輪ムードが感じられるようになった。
特集:2016リオオリンピック
売れ行き不振が続いていたチケット販売も、改善の兆しが見える。3月の時点では半数以上が売れ残っていたが、大会組織委員会によると7月14日までに販売分の72%が売れた。21日にテニスや競泳など新たに10万枚を売り出したところ、5時間以内に完売したという。組織委は「すでに目標販売額の93%に達した」と胸をなで下ろす。
街の警備も強化されている。コパカバーナではランプを点灯させて警戒するパトカーや、沖合を巡回する艦艇の姿が見られる。大通りでは機関銃を手にした兵士が目を光らせている。
ビーチにある五輪公式ショップを訪れていた米国の大学生、ポール・カルバロさん(23)は「街のあちこちに警察官がいるので、危険は感じない。ただ、地下鉄やバスの中ではスマホを取り出さないように気をつけている」と話した。
リオ市の治安は通常、リオ州警察が担当している。しかし、州政府の財政難により警察官の採用見送りや給料未払いなどがあり、治安が悪化。7月に入り、警察官が「地獄へようこそ。給料が支払われていないので、リオに来る人は安全ではない」と書かれた横断幕を掲げるデモが起きた。
リオ州では今年5月だけで99…