インタビューに答える東京ガスの広瀬道明社長=東京都港区
東京ガスは、4月に首都圏で参入した家庭向けの電力小売り事業について、首都圏以外への進出を検討していることを明らかにした。競争が激しい首都圏で目標を上回るペースで契約を獲得しており、供給地域を広げて事業の拡大を進めたい考えだ。
広瀬道明社長が朝日新聞のインタビューで明かした。東ガスは電力小売りが全面自由化された4月から家庭向けに電気を売り始め、7月20日までに初年度の目標としていた40万件の契約を獲得。新電力のトップを走る。広瀬氏は「年度内に53万件の契約を取る」と新たな目標を設定したうえで、「まずは首都圏に注力するが、ある程度の実績ができれば、地方に出て行くこともありうる」と明言した。進出エリアは今後、全国から慎重に選定する。
東ガスは液化天然ガス(LNG)が燃料の火力発電所を首都圏に4カ所持つ。一般家庭160万軒分の発電能力があるが、多くは企業向けで、家庭向けの契約が増えると供給力が不足しかねない。
このため広瀬氏は、首都圏で家…