「フォーリャ・ジ・サンパウロ」紙(電子版)に掲載されたグアルーリョス空港で没収された品々
木製の麺棒、ダンベル、香水の小瓶――。リオデジャネイロ五輪の開幕を控えたブラジルの主な空港で、乗客の手荷物の押収が相次いでいる。対テロ警備が強化され、これまで大目に見られていたものでも「脅威になる」と判断されるケースが増えているためだ。地元メディアが伝えた。
リオオリンピック2016
押収品の中で最も多いのは、はさみやカッターだが、パスタを作る木製の麺棒やダンベルなど「変わり種」も少なくない。男性用の小瓶の香水は手投げ弾の形をしており、金色に塗られて「アーセナル」(兵器庫)との銘柄が記されていた。ベルトのバックル部分が武器になると見なされ、ベルトを没収された人もいる。地元紙によると、治安当局は「おもちゃでも武器の形をしているのは飛行機のなかでは脅威になる」と判断している。忍者が使う手裏剣のような星形の金属片も押収された。
ブラジル当局は7月18日から、国内線での警備を強化。これまでは国際便だけで出発時の手荷物のX線検査の際、リュックからパソコンを取り出して検査をしていたが、国内線でも導入。不審なケースでは、乗客の体を触るチェックも始めた。空港の担当員が危険と判断すれば押収できるよう体制を整えたという。(リオデジャネイロ=平山亜理)