カメラ2台が設置されていた斜面。左に労働組合などが入る建物の駐車場がある。参院選の公示前は草に覆われていた=大分県別府市
大分県別府市で参院選(6月22日公示、7月10日投開票)の公示直前、労働組合などが入る建物の敷地に県警の捜査員がビデオカメラ2台を隠して設置していた。県警は3日、捜査員が無断で敷地に立ち入ったとして「不適切な行為だった」と謝罪。労組側は警察がひそかに「監視」していたとして反発している。
カメラが設置されたのは、労組「連合大分」の東部地域協議会と、社民党系労組でつくる別府地区平和運動センターなどが入る別府地区労働福祉会館の敷地斜面。同協議会によると、1台は木の幹に、もう1台は別の木の根元付近に、結束バンドで固定されていた。県警によると、カメラは6月18日夜に別府署の捜査員2人が取り付けた。
協議会の説明では、労組側の依頼で業者が斜面を草刈りした翌日の同24日にカメラを発見。カメラは縦15センチ、横10センチ程度の箱形で、労組側がカメラのSDカードの内容を確認したところ、建物に出入りする人たちが映っていた。
参院選大分選挙区(改選数1)では、連合大分が推す民進現職と自民新顔が戦い、民進現職が1090票差で競り勝った。比例区では社民党党首が大分県を中心に選挙運動を展開し、落選した。建物は選挙運動の拠点だった。
協議会は当初、「どこかの陣営…