女子生徒の死から1週間が経ち、事故があったJR奥羽線北常盤駅には多くの花束や菓子が供えられていた=藤崎町
8月25日に電車にはねられて死亡した青森市立中学2年の女子生徒(13)は、その2日後の27日には、伝統芸能の踊り手として東京都内での全国大会の舞台に立つはずだった。「なぜ気づけなかったのか」。死の前日まで指導を続けた師匠の女性(65)は、やりきれない思いを抱える。
いじめ訴え悲痛な叫び、スマホに遺書 青森の中2死亡
特集:いじめられている君へ
女子生徒は小学5年の時に「津軽手踊り」を始めた。当時について、師匠は「踊りが好きだし、頭もいいから、すぐに覚えていった」と振り返る。稽古では年下の子の面倒をよく見ていたという。
昨年7月、女子生徒本人からクラスメートとの人間関係に悩んでいると聞いた。「しっかりするしかねえべ」と励ました。ところが、今年6月に改めて状況を聞くと、通信アプリ「LINE」で嫌がらせを受けていると明かされた。ただ、「稽古場に来ると本当に楽しそうにしていた」。
全国大会に向け、女子生徒を含…