4年に一度の香港立法会(議会、定数70)選挙の投開票が4日あり、5日午前も開票が続いた。香港メディアによると、中国からの独立などを視野に入れる急進的な「本土派」も含め、民主派が直接選挙枠(35議席)で前回の18議席をやや上回る勢いで、全体でも重要な法案で否決権を持つ3分の1を維持できそうな情勢だ。
投票率(速報値)は58%で、前回2012年から約5ポイント上昇。04年の55・6%を上回り、1997年の香港返還以降で最高となった。行政長官選挙の民主化を求めた14年の大規模デモ「雨傘運動」が収束後の初の立法会選。市民の政治意識の高まりが、投票率を押し上げたとみられる。
立法会選は定数の半分の35議席を住民による直接選挙枠で、残りの半分を親中派の多い業界ごとの職能枠で選ぶ仕組み。現有議席は親中派が43議席で過半数を占め、民主派が27議席。今回は、民主派が中国側から提案される選挙制度改革法案などを否決できる3分の1を維持できるかが焦点になっていた。