九重部屋の玄関にある千代の富士像の隣でガッツポーズする千代翔馬=東京都墨田区
7月に亡くなった先代の九重親方(元横綱千代の富士)の「秘蔵っ子」が、秋場所(11日初日、東京・国技館)で幕内デビューを果たす。2009年に初土俵を踏んだ千代翔馬(ちよしょうま)(25)だ。
どすこいタイムズ
「亡くなって、存在の大きさを感じる」。モンゴル出身で、高知・明徳義塾高を中退後に入門した千代翔馬にとって、先代の親方は「日本の父」。「千代翔馬富士雄」の名も師匠のしこ名からもらった。会えないときは無料通信アプリ「ライン」を通じて、「体重はどうだ」「けがは大丈夫か」と細かく気にかけてくれた。告別式では、涙が止まらなかった。
体重132キロと幕内で2番目に軽い千代翔馬に、120キロほどで大横綱になった先代の親方は「あまり体を大きくするな。力付けてからでないとけがをする。頭で相撲をとれ」と言い聞かせた。千代翔馬は毎日のように、横綱千代の富士が体格の大きな相手を倒す映像を見て学んだ。「絶対にまわしを離さない。先代の映像を見ると、太らなくてもいいんだと思う」
角界最多6人の関取を抱える部…