山口県長門市の港で7月、「北朝鮮から漂着した」と説明し、県警が確保した男性が今月、長崎県の収容施設から韓国へ出国していたことが関係者への取材で分かった。男性は脱北者とみられ、捜査当局などに対し、第三国への亡命を希望していたという。
捜査関係者によると、男性は7月16日正午ごろ、長門市の仙崎港周辺を歩いているところを住民が見つけ、長門署員が確保した。
同署や法務省入国管理局などが事情を聴いたところ、男性は北朝鮮から漂着し、亡命を希望しているなどと説明。翌日には入管が上陸を許可し、同省大村入国管理センター(長崎県大村市)に移送された。
男性は警察や外務省、海上保安庁、入管の聴取に対し、祖母は日本人で、北朝鮮・清津(チョンジン)の富裕層の家庭に生まれたと述べ、教師から運送業に転職したと話した。今年2月、知人らとともに韓国の映像を見ていたことが警察に発覚し、1人は拘束され、自らも友人宅を転々としながら逃げていたと説明したという。
男性は7月13日、清津を木造…