実際は5万円の会議室利用料に見込んだ額は228万円――。舛添要一・前東京都知事による海外出張で、都が見積もった予定額が大半の項目で実際の支出額を大きく上回っていたことが分かった。過大な見積単価が重なり、総額は実際の約2倍。「ずさんな見積もりが無駄な公金支出を増やしかねない」との指摘が出ている。
音喜多駿都議の資料請求に対し、舛添氏が昨年10~11月にパリとロンドンへ出張した経費の詳細が初めて開示された。これまでは航空機のファーストクラスやホテルのスイートルームの利用が問題になっていた。今回は執務室に使うホテル会議室や現地ガイド、車両の利用料など10種類54項目の費用について、これまでの開示請求に対して黒塗りになっていた都の予定額と実際の支出額の単価や数量が分かった。
資料によると、計約3487万円とした予定額に対し、支出は計約1644万円。主な項目をみると、ホテル会議室(1室約60平方メートル)の予定額は約228万だったが、実際は5万円。カラー複合機(1台)は117万円が5万円、ホワイトボード(同)は14万3千円が1万円――など。54項目すべてで予定額が支出額より多く、一般の感覚からかけ離れた高額に設定していた事例が目立った。
都外務部によると、この出張に…