銀メダル獲得を伝えるテレビニュースを見て喜ぶ「太陽の家」の職員ら=大分県別府市、加藤勝利撮影
ボッチャのチーム戦(脳性まひ)で銀メダルが決まった日本時間の13日朝、選手を見守ってきた人たちにも知らせが届き、ボッチャでは日本初の快挙に喜びが広がった。
ボッチャ、日本は銀 タイに敗れる パラリンピック
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選手の一人、木谷隆行(47)が所属する社会福祉法人「太陽の家」(大分県別府市)では、テレビのニュースを見た仲間たちが大きな拍手で祝った。
週3回、一緒に練習してきた藤田雅啓さん(53)は「目標の球に正確に近づけられるコントロールの良さが木谷さんの武器。心からおめでとう、と言いたい」。太陽の家の副理事長山下達夫さん(57)は「最後の第6エンドに3点を返す意地を見せてくれた。チーム一丸だった」とうれしそうに話した。
長崎県佐世保市で育った木谷に、中学・高校で体育を指導した同県大村市の元特別支援学校教諭、奥野比呂志(ひろし)さん(65)は「大舞台でボッチャの名を広めたことは大きい」と喜んだ。
中高時代の木谷は「負けん気が強かった」と奥野さん。絵画展の全国大会に挑戦するなど、納得するまでこだわった。
5年ほど前に木谷からボッチャを教わった。プレー中の生き生きした表情を目にして、県内でも競技を広めたいと思うようになり、指導者と審判の資格を取った。「木谷を見て、『パラリンピックに出たい』という人が長崎から出てきても大丈夫なように準備したい」(加藤勝利、真野啓太)