浙江省青田県の新型コロナウイルス関連の経過観察を行う隔離施設は今、隔離されている人の検温をスマートウォッチで行っている。スマートウォッチがハードウェアとなり、サーバーシステム・プラットフォームのソフトウェアと、時計に搭載されている複合センサーがモニタリングする体温や血圧、血中酸素濃度、位置情報などの情報を通して、隔離されている人の初期スクリーニングを行うことができる。体温計やサーモグラフィー設備はその時の体温を測ることしかできないのに対して、スマートウォッチは24時間にわたる持続的な検温が可能となっている。科技日報が伝えた。
同スマートウォッチの主要な研究開発者である、杭州電子科技大学通信工程学院の孫文勝准教授は取材に対して、「手首の温度と実際の体温は完全には一致しない。スマートウォッチを活用して遠隔検温するためには、地理的位置や時間、気候、周囲の気温などいろんな要素を総合的に考慮する必要がある。温度補償アルゴリズムが関係する演算はとても複雑だ。春節(旧正月、今年は1月25日)前から、『遠隔検温できるスマートウォッチシステム』の研究開発を1ヶ月以上かけて行い、スマートウォッチで測れる体温と実際の体温の温度補償アルゴリズムなどの問題を解決した。そして、『動態医学観察と隔離管理に用いるスマートシステム・方法』などをめぐる複数の特許を出願した」と説明する。
青田県の羅曼ホテルは、隔離観察施設として、欧州からの帰国者70人以上を受け入れており、同スマートウォッチを既に導入している。彼らの関連のバイタルサインは、指定の時間ごとに、指定のサーバーバックエンドに送信される。プラットフォームにアクセスして情報を更新すると、体温などの情報を随時チェックして把握することができるため、医療従事者の交差感染のリスクを大幅に低下させることができる。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年3月31日