静岡県御殿場市で11日午後、在日米陸軍の航空大隊所属のヘリコプター「UH―60」が工場の駐車場に着陸していたことがわかった。同市によると、事前の連絡はなく、「管制塔との通信が途切れ、安全のために着陸した」との情報が入っているという。けが人や物的被害はなかった。ヘリは約1時間後に離陸したという。
御殿場市などによると、ヘリは11日午後4時50分ごろ、同市神場の製造業「ショーワ」第1工場の駐車場に着陸した。日米共同訓練の開会式に参加し、陸上自衛隊饗庭野(あいばの)演習場(滋賀県高島市)から米軍キャンプ座間(神奈川県座間市、相模原市)に戻る途中だったという。米軍は防衛省側に「悪天候で視界が悪く、管制塔との通信が途切れたことから安全のために着陸した」と説明したという。
ショーワ総務法務課によると、第1工場は日曜で操業しておらず、従業員駐車場は空いていた。担当者は「休みだったのが不幸中の幸い。事前に連絡がほしかった」と話した。
御殿場市の若林洋平市長は「市民の安全・安心を守る立場から、防衛省南関東防衛局に、安全管理の徹底を申し入れた」とのコメントを出した。