静岡県富士市・田子の浦港で25日に予定されていた「田子の浦漁協しらす祭」が、シラスが不漁のため中止されることになった。中止は2年連続となる。台風などの影響で県内のシラス漁はどこも不漁だ。
田子の浦漁協によると、1~8月のシラス漁獲量は約110トンで、不漁といわれた昨年同期の140トンよりさらに少ない。8月に台風が何度も襲来し、漁に出られない日が続いたのが響いたという。
しらす祭には例年、「生シラス丼」などを目当てに首都圏からも観光客が訪れる。土産用に大量に売れる釜揚げシラスは8月中に冷凍してストックする必要があるが、今年は全く確保できず、中止せざるを得ないと判断したという。
全国で一、二の漁獲量を誇る県内のシラス漁は各地とも不漁で、最大の水揚げ港である浜松市西区の舞阪港が8月末までに約1637トン(前年同期2033トン)、静岡市駿河区の用宗港も約626トン(同722トン)となっている。清水漁協用宗支所では「去年は10月から取れだした。今年も今後に期待したい」と話している。