密売目的で覚醒剤約690グラム(末端価格約4800万円)を所持したなどとして、近畿厚生局麻薬取締部が大阪市東淀川区東中島4丁目の無職宮本耕一容疑者(70)を、覚醒剤取締法違反(営利目的所持、同譲渡)容疑で逮捕したことが捜査関係者への取材でわかった。キロ単位の大口を扱う元卸の密売人の可能性があるとみて調べている。
捜査関係者によると、宮本容疑者は5月17日、大阪府茨木市の山間部の家屋を覚醒剤保管庫としていたとされる元山口組系組長に、覚醒剤約200グラムを販売。同21日にはこの家屋に密売目的の覚醒剤約690グラムを隠し持っていた疑いがある。大阪地検はすでに宮本容疑者を両罪で起訴した。
宮本容疑者はJR新大阪駅かいわいを拠点としていたことから、密売人の間では「新大阪の社長」とも呼ばれていた。同取締部は5~8月、配下とみられる密売人の男3人を覚醒剤取締法違反(営利目的所持)の疑いで逮捕していた。