政府は、生前退位の意向を強くにじませた天皇陛下のお気持ち表明を受け、有識者5人程度で構成する会議を10月にも立ち上げ、生前退位のあり方について論点整理を進める方針を固めた。安倍晋三首相が26日召集の臨時国会の所信表明演説で明らかにする予定だ。
有識者会議は、憲法や歴史などを専門とする5人程度のメンバーで構成し、さらに幅広い分野の専門家を招いて意見聴取することを想定している。政府は、いまの天皇陛下に限って生前退位を可能とする特別措置法を整備する方向。有識者会議のテーマも当面は生前退位に絞り、一定の方向性が見えた段階で、女系・女性天皇をめぐる問題などにも広げたい考えだ。
有識者会議は、最終的に提言をまとめて政府に提出する見通し。政府は提言を受け、早ければ来年の通常国会にも生前退位を可能とする法案の提出を目指す。