耐震の強さを競うため、爪ようじで作られたタワーに重りを載せて負荷をかける高校生たち=24日午後、熊本市西区、福岡亜純撮影
高校生が爪ようじで作ったタワーの耐震性を競うコンテストが24日、熊本市西区の崇城大学であった。主催した工学部建築学科の村上泰浩教授は「熊本地震後、建築や耐震への関心が高まっている。若い世代が建築に興味を持ってくれる機会になった」と話した。
県内16校から108人が参加。建築などの専門科と普通科に分かれ、ペアで作った爪ようじのタワー(高さ50センチ以上、重さ8・5グラム以上)に重りを載せ、水平に揺らして、どこまで倒れないかを競った。
コンテストは今年で6回目。村上教授によると、地震後、周囲からは「地震のトラウマを呼び起こすのではないか」といった声も上がり、一時は中止も検討したという。「多くの人が集まってくれたので開催して良かった。将来、耐震について学びたいという学生が増えてくれたらいい」
普通科の部で優勝した熊本北高校の野宮航太さん(17)は「地震を経験し、耐震について学びたいと思って参加した。爪ようじで建物を作るのは初めてで、素直にうれしい」と話した。(池上桃子)