「わがママハウス」オープンを前にリノベーションが進む店内=23日、愛知県岡崎市
広々とした老舗家具店が調理室やイベントスペースを備えた総菜屋に。文具店だった古いビルはアートの拠点に――。空き店舗が目立つ商店街を、リノベーション(大規模改修)で再生し、にぎわいを取り戻す取り組みが広がっている。
名鉄東岡崎駅から徒歩10分。愛知県岡崎市八幡町の二七市(ふないち)通りの商店街に、10月5日、地元の食材を使った総菜屋がオープンする。
築32年の2階建て店舗は、7年前まで家具店だった。ガラス張りの厨房(ちゅうぼう)を構え、色あせた内壁を白く塗り直すなど、約3カ月かけてリノベーション。1階部分が総菜店「わがママハウス」に生まれかわった。
店主の中根利枝さん(41)は「お店を始めてみたいけど、リノベーションってどう進んでいくのかな」と、市が2月に開いたリノベーションスクールに参加。空き物件で事業を始めたい人向けで、具体的な改修案を考える題材の一つが、この旧家具店だった。
中根さんのアイデアで、約150平方メートルの半分以上をイートインやイベント用の空間にした。高校生に子どもへの読み聞かせなどをしてもらうつもりだ。「総菜を食べながら、若者と高齢者がふれあえる場所にもしたい」と考える。
約50店あった二七市通りの商…