道頓堀でグリコの看板と“ハイタッチ”(フォーウエム提供)=大阪市中央区道頓堀1丁目
道頓堀で、グリコの巨大看板とハイタッチ? 観光客でにぎわう大阪・ミナミで、トリック写真が撮影できるポイントを示した地図が評判だ。つくったのは、ミナミの写真館で働く紀平慎(きひらしん)さん(25)。写真をソーシャルメディアで発信してもらい、新たな観光客を呼び込もうと狙う。
地図は「大阪ミナミ・トリック写真マップ」(B3判)。道頓堀、道具屋筋、黒門市場で各10カ所ずつ計30カ所を紹介している。
道頓堀のハイタッチに加え、橋の上でたこ焼きに乗っているように見える写真、かに道楽道頓堀東店の巨大看板のカニの脚をつかんでいるような写真、ラーメン店の看板の竜に腕をかまれているような写真など、いずれも遠近法などを使った一風変わった写真ばかり。地図にはスマートフォンで撮影する際のコツも書き込まれている。
紀平さんは、大阪市中央区の外国人観光客向けコスプレ写真館「フォーウエム」の従業員。毎日100枚超の写真を撮りながら、「写真の魅力は形に残ること。今までにない写真は観光の思い出になる」と地図作製を発案。6月、仕事の合間に約3週間かけ、高尾元健社長(25)らとミナミを歩き、撮影ポイントを探した。約1カ月で完成し、まず1千部を印刷した。
黒門市場商店街振興組合の吉田清純副理事長(68)は「すぐなくなるので、毎日ちょっとずつ配っています。若い世代の活力を市場全体で応援したい」と話す。地図は同組合の事務所などで配布。今後は英語版や中国語版も予定している。問い合わせはフォーウエム(06・6606・9538)へ。(半田尚子)